3月23日・27日・31日の3回にわたり、多度大社御厨総代会では三重県医療保健部及び桑名保健所職員をお招きし、馬の取り扱いに関する講習会を開催しました。
この講習会は、昨年から進めていました「多度大社上げ馬神事在り方検討会」の提言に基づき、これまでの講習会での馬の取り扱いに主眼をおいた講習に加え、「多度祭りにおける馬の取扱いの見直しについて~動物愛護管理法の観点から~」と題し、動物愛護及び動物福祉の観点による馬の取り扱いについての理解を深めることを目的に開催されました。
また今回の講習会では、三重県教育委員会の社会教育・文化財保護課職員が作成したレジュメ「多度大社上げ馬神事と無形民俗文化財」を基に、この神事の文化財としての価値の根源がどこにあるかについて、改めて認識を新たにする機会も設けました。
本年から上げ馬神事に携わる方々は、事前にこれらの講習を受講し、動物愛護及び動物福祉の精神に加え、祭事関係者おひとりおひとりがその文化財としての上げ馬神事の継承者であるとの思いを胸にご奉仕いただくこととなり、今回の3回に及ぶ講習会には毎回多くの御厨氏子も皆さまが集まりました。
講習会では、動物愛護及び動物福祉の観点について一定の基準はあるものの、いわゆる世論の動向によるところが大いにあり、通常の馬術では認められる扱い方であっても動物愛護及び動物福祉の観点からは認められない点について、昨年の上げ馬神事の動画を用いた説明などがなされました。