令和元年以降、コロナ禍などにより中止を余儀なくされました流鏑馬祭は、本年より11月23日に再び斎行いたすこととなりました。例年、秋の稔りを感謝する新嘗祭に併せ秋の多度を彩るこの神事は、古くより国家泰平の祈りを込めて斎行申し上げ、本年三十回目の節目を迎えます。鎌倉時代から受け継がれる弓馬術礼法小笠原教場の門人により奉仕されるこの多度流鏑馬祭は、騎上より的板を射抜きつつ馬場を疾走する、誠に勇壮な神事であります。また、その射抜かれた的板は特に「当たり的」として家内安全はもとより家門隆昌の縁起物として広く知られております。五年ぶりとなるこの神事を是非ともご拝観いただきたく、ここにご案内申し上げます。

令和六年九月一日

多度流鏑馬保存会

多 度 大 社